出張報告(2) 手ぬぐい屋さん

明日9月1日(日)の船場御坊さんの楽市は、台風接近の予報のため、昨日の時点で中止が決定しました。残念…。次は12月1日(日)です。

 

さて、東京出張報告の2回目です。この春からお世話になっている、日本橋にある手ぬぐいメーカーの戸田屋商店さんを訪ねてきました。

地図を見ながら路地を入っていくと、壁に染めの型を飾ってある建物がありました。おなじみの「くのいち」と「うちわ」の柄です。わくわく。電話でしかお話ししたことのない営業さんにまずごあいさつし、そのあと、ストックルームを見せていただきました。戦前からある古い建物だそうですが、3階建てでした。狭い階段を2階に上がっていくと、10畳ほどの部屋に、図書館みたいにラックがずらーっと並んでいて、すごい種類の手ぬぐいが積んでありました。

 

うちには、多くて40~50種類くらいの柄を置いているのですが、実は、元はその数倍の種類の柄があります。それが勢揃いしていました。カタログで見るのと実際見るのとではずいぶんイメージが違って、それほどいいと思っていなかったものの中にも「おっ!」と思うのがありました。また、これまで、ハンカチや首に巻いたりなどして使うのをイメージして仕入れていたのですが、壁に飾ったりする用途としてもいいなと思い直しました。これからのラインナップにご期待ください!

 

それほど大きな会社ではなく、社員さんがみんなでアイデアを出し合って、新しい柄を出しているそうです。男の人のアイデアはいまひとつで、若い女の子が考えたものが売れるなどというお話も聞きました。要望や意見も聞いてくださるとおっしゃるので、ここぞと思い、「レアな動物柄はかわいいのに、基本の犬と猫がいまいちかわいくないのでがんばって欲しい」と、えらそうなことをお伝えしておきました。

 

1階に戻ると、社長さんが、裁ちばさみで手ぬぐいの端を切っておられました。ここの手ぬぐいは「注染(ちゅうせん)」という昔からの方法で染められています。長い反物に糊を置いてたたむという作業を繰り返し、何十枚も重ねたところに染料を注いで染めます。ほとんどが手作業だそうです(よそのですが、工程の様子)。こちらのメーカーさんは工場を持っているわけではなくて、東京のいくつかの染め工場で染められるそうです。しかし、長い反物の状態で上がってきた製品の最後のチェックと裁断は、社長さんがされるとのことでした。工程を思うと、800円や1000円という値段は安いなーと感じました。

 

はー、行ってよかったです。